読んだ本「坊主失格」
勢いが良いうちに書けってじっちゃんも言ってた 書きます
ずっと昔々に、とある縁でNHKの番組に出させてもらいまして、その際にいた小池龍之介って方の話が超興味深かった(心や宗教の話をしているはずなのにある程度科学的な視点からお話をされる珍しい方だった)ので、本を買って読みました。
どん、その名も「坊主失格」。
ざっくばらんに覚え書き程度に読書録します。
この本は、元浄土真宗の坊さんによるエッセイに似た何かです。
主な活動として、
・こういうタイプの執筆
・テレビへの出演
・主としている瞑想の布教etc.......
あるらしいです。(この本で初めて人となりを知ったのでいまいち理解できてません)
それも結構ロックな方で、瞑想を人に布教するのをメインにしてるせいか、浄土真宗の宗派から外れることになったのやらなんとやら......という興味深い経歴を持っている方です。まぁこんな感じの方です。何かあれば調べてみてください。
で、本の内容なのですが、これはかなり一貫しています。
小池さんの人生を語りながら、仏教としてのどのような、苦痛を生み出す欲望である「煩悩」が存在するのかという点について細かく分類していくというのがひたすら書かれています。
もう生まれた頃からめっちゃ書かれてます。
基本的にこの中では自分の失敗談から煩悩の仕組みを解説する、というのに内容が終始まとまっていて、「あ〜〜こういう欲あるよなこういうのしんどさのもとになるよな〜〜〜」みたいなのがほぼ最後までつらつら書かれてます。
小池さんの人生は結構特殊なもの(だと僕は思いました)なのですが、ここで解説されてる煩悩の内容は色々な人に当てはまるように一般化して書かれているので、僕は結構しんどい思いをしながら読みました。
この煩悩の仕組みはかなり整然と整理されていて、理解に落とし込みやすく、「煩悩って何だろう?」というのに興味がある方にはオススメできる本です。
しかし、この本を読んで一つだけ残念な点が。
小池さんの煩悩に対しての理解は進むのですが、最後の最後のオチと用意されたのが「瞑想で変われました」の一点張りであること。
『実践して無いのに批判するのは科学的ではない』と言ったことを述べられてはいるのですが、それにしてはアッサリ解決しすぎてる........
というわけで、途中までは結構興味深く読んでいたのですがちょっと残念な印象でした。
でも文体とかはスッキリしていて読みやすい本なのでよければ是非。
書評でした。あじゃしたー。